皮膚科の主な疾患

• アトピー性皮膚炎

  強いかゆみを伴う湿疹を繰り返す慢性の疾患です。
  保湿剤やステロイド・免疫抑制剤の外用薬、かゆみを抑えるための抗ヒスタミン薬の内服を中心に治療を行います。必要に応じて悪化因子（アレルゲン等）の検索も行います。
  中等症から重症の方には紫外線療法（ナローバンドUVB・エキシマ）や免疫抑制剤の内服薬、デュピクセント皮下注®、JACK阻害剤の内服薬での治療も行います。

  • デュピクセント®（サノフィホームページ）

• じんましん

  かゆみが強く、皮膚が赤く少し盛り上がり、数時間から半日くらいで跡形もなく消えるものをじんましんと言います。直接的な原因なしに自発的に皮疹が出現する特発性じんましんと、特定の刺激で出現する刺激誘発型じんましんがあります。
  治療は抗ヒスタミン薬の内服を中心に行います。原因不明に繰り返す難治性の慢性じんましんに対しては、ゾレア®という注射薬での治療も行います。

  • ゾレア®（ノバルティスホームページ）

• 尋常性乾癬

  皮膚のターンオーバー（新しい細胞が作られ垢としてはがれていくこと）が短くなることで全身の皮膚にカサカサした湿疹を繰り返す疾患です。頭、肘、膝、お尻など日常的に刺激を受けやすい部分にできやすい特徴があります。
  軽症の方は外用薬での治療が中心ですが、その他に紫外線療法（ナローバンドUVB・エキシマ）、免疫抑制剤（シクロスポリン）、PDE4阻害剤（アプレミラスト）、TYK2阻害剤（デュークラバシチニブ）の内服、生物学的製剤の注射など、症状に応じて治療法を選択します。

• 掌蹠膿疱症

  手のひら・足の裏に膿をもつ湿疹を繰り返す疾患です。
  ステロイド・ビタミンD製剤の外用薬を中心に治療を行います。紫外線療法（エキシマ）も行います。

• 尋常性ざ瘡(にきび)

  皮脂の過剰な分泌と毛穴の詰まりで生じる慢性の疾患です。
  面皰治療薬・抗生剤の外用薬、抗生剤や漢方の内服薬、赤外線治療器（クリアタッチ）を組み合わせて治療を行います。

• 白癬(水虫)

  白癬菌による感染症です。
  顕微鏡で菌を確認して、外用薬や内服薬で治療を行います。

• 尋常性疣贅(ウイルス性いぼ)

  ヒトパピローマウイルスによる感染症です。
  液体窒素での治療に加え、角質をやわらかくする外用薬や漢方の内服薬にて治療を行います。

• 脂漏性角化症（老人性いぼ）

  紫外線や加齢に伴って生じる褐色～黒色の良性腫瘍です。時にかゆみがある場合があります。
  液体窒素（保険診療）や炭酸ガスレーザー（自費診療）で治療を行います。

• 円形脱毛症

  自覚症状などが何もなく脱毛斑が生じる疾患で、時に多発することもあります。
  ステロイド等の外用薬、グリチルリチン等の内服薬、紫外線療法（エキシマ）、ステロイドの局所注射（マーダージェット使用）、局所免疫療法（SADBE）、JACK阻害剤の内服薬を組み合わせて治療を行います。

• 帯状疱疹

  水ぼうそうのウイルス（水痘・帯状疱疹ウイルス）によって水疱や紅斑を起こす感染症です。
  抗ウイルス剤の内服薬にて治療を行います。神経痛の後遺症が残る場合があるので、発症後早めに内服治療を開始することが重要です。
  当院では50歳以上の方を対象にワクチン接種（自費診療：生ワクチン・不活化ワクチン）も行っていますので、ご相談ください。

• 接触皮膚炎(かぶれ)

  皮膚に直接触れたものが原因となって起こる湿疹です。
  金属、化粧品、毛染め、手袋など様々なものが原因となる可能性があります。
  パッチテストで検査することができますが、検査物質（パッチ）を48時間貼り続け、48時間後・72時間後・1週間後に判定をする検査となります。詳しい検査方法やスケジュールについては診察時にご相談ください。
  金属シリーズ（鳥居薬品）、パッチテストパネルS（佐藤製薬）、その他を使用して検査できます。

• 陥入爪(巻き爪)

  爪が周囲の皮膚にくい込んで生じる炎症です。長時間続くと出血しやすい肉芽組織が生じます。
  軽症の方はテーピング（保険診療）で治療を行います。中等症～重症の方は人工爪（自費診療）や巻き爪マイスター®（コイルばねワイヤー）・ステンレスワイヤー・プラスチックワイヤー（自費診療）を使用して治療を行います。

  巻き爪マイスター®（PDF）

• 紫外線療法（ジェイメックホームページ）
• 皮膚などの病気に関する情報（マルホホームページ）

自費診療について

• 当院初診の患者さまは、初診料が必要です。
• 自費診療に伴う処方や治療費はすべて自費となりますのでご了承ください。
• すべての治療について、最初に診察が必要となります。料金等についてはご相談ください。